我々は2008年11月に、「日本生体調準医学研究所」 を設立しました。
その際、「何を研究していくのか」という大きなビジョンとして意識したのは
「薬の研究」 ではなく
「病気の研究」 でもなく
「人間の研究」 をしたい!
ということでした。
とは言っても、上の3つはある程度重複します。
医学として人間を研究すれば、「健康・病気・治療・治癒」 といった内容が全て含まれるからです。
その上で、「人間に軸足を置いた研究をしたい」 ということです。
そして 「人間研究」 の具体的な内容として、我々が当初から強く意識しているのは、人間が本来もっている自然治癒力です。
例えば 「癌の治療」 で言うと
◆ 薬や放射線などを使った 「対症療法的な癌治療」 の研究をするのではなく
◆「癌が再発しない体を作る」 「癌が発生しないよう体質改善する」
「自己免疫機能を使って癌を治療する」 などといった研究をしたい」
という意味です。
また我々には、
◆ ポストゲノム科学、つまりDNA研究を超える次世代の医学研究は、
こうした 「自己治癒力の解明と活用」 が1つの柱となるだろう
という考えもありました。
そんな話を副所長としていたら、彼が
● アメリカには最近Bioregulationという研究分野がある
● Bioregulationとは、自己免疫機能で病気を正常な状態に戻す
という意味合いで、直訳すると
● Bio=人間を含むすべての生命体
● regulation=生命体の治癒力を統制して
「イレギュラー=病気の状態」 を 「レギュラー=本来の状態」 に戻す
という意味ですと話してくれました。
私はそれを聞いて 「我々の研究理念と重なるな」 と思い、自分で
「Bioregulation=生体調準医学」 という訳語を作り出し、研究所の名称としました。
つまり
● Bio=生体
● regulation=調準
(調準とは 「調節して標準状態に戻す」 という意味)
と訳したわけです。